私の好きな映画の一つに「スイングガールズ」があります。
女子高生がジャズバンドを結成し、練習を重ね、コンクールに出場する物語です。
この映画を観るまでは、私はジャズに興味はありませんでした。
しかし映画を見終えてから、ジャズに強い関心が湧き、すぐにアマゾンでジャズCDを20枚ほど買いました。
私は、映画を通じてジャズに対する感性が育ち、ジャズを「快」と感じるようになったのです。

こういう例はよくあります。
最近では、ドラマ「のだめカンタービレ」や、アニメ「けいおん」が流行り、楽器を購入する人が急増しました。
1年分がわずか1週間で売れてしまった楽器もあったようです。
ドラマやアニメを通じて、感性が育ち、「音楽をやってみたい」「楽器を弾いてみたい」という欲求が芽生え、消費を促したのです。

ここで大切なことは、感性が育つことで、消費意欲が生まれるということです。そして、感性は育てることができるということです。
感性を育てる活動は、中小企業や商店でも行えます。

私はワインが好きですが、生まれたときからワインが好きだったわけではありません。
ある日、あるきっかけがあり、ワインが好きになったのです。
私の場合、あるイベントでワインを試飲したのがきっかけでした。
飲んだワインの美味しさに驚き、ワインに関心を持つようになりました。
その後も、営業マンから度々ワインについて教わり、感性が育成され、ワインの消費がグンと増えました。
結果的に、1年間で50万円以上も使うほどになったのです。

欲求は、感性から生まれます。
そして、商品の魅力、歴史、物語を伝え、体験させることで、感性は育てることができます。
感性を育てる活動は、お客様により豊かな生活を教えることであり、
それは、欲求の創造、ひいては、売上の創造に繋がるのです。